ナベツネ

渡邉恒雄 メディアと権力 (講談社文庫)
この前の続きですが、読み切りました。

まぁ、何というか、ナベツネという人のイメージというものが、結構メディアで「悪役」として紹介されているのと一致しているな という印象です。

前にも若干は書きましたが、東大で共産活動をしているときに、「他人を指導する権力」というものの凄さや魅力に取り憑かれた という印象さえ受けます。

「読売新聞は日本一の購読量」というのもウラにはカラクリが仕掛けられていて、もちろん他の新聞社もやっているとのことですが、 一言で言うならば、各新聞販売店に「押し売り」をしている という事だそうです。不良在庫が各販売店に大量に…

新聞という媒体からインターネットに変わりつつある世の中で、販売数があまり下がっていないのには、実はしっかりした数え方がないのだ ということのようです。

あと、読売新聞のイデオロギー的な部分は全て、渡邉恒雄という人物によって決められていて、会社でその方針に合わない人はどんどん粛清していった とのこと。 これも実際問題なのではないかなぁ…


この本の後半部分は読売新聞社内の内部抗争について、人間の欲望・嫉妬みたいのが渦巻いている様子が書かれていて、あまりいいことではない と思いました。

結局、大会社でも人間の生々しさというのが残っているんだなぁ… と感じました。  今度は自伝の方も暇があれば読んでみようと思います。 ただ、ナベツネ研究をしても僕はあんな風にはなりたくないなぁ…と感じた次第。